【手帳】旧暦の閏月や決め方とは？体調管理は西暦・旧暦併記手帳で！

旧暦手帳で月の周期を確認！閏月の意味や挿入するタイミングの決め方

旧暦手帳では、月の周期をチェックすることができます。「旧暦」は、月の満ち欠けでひと月の長さを決めていたことをご存じでしょうか。こちらでは、旧暦における閏月の意味や仕組み、閏月を挿入するタイミングの決め方についてご紹介します。

「閏年（うるうどし）」と言われると聞き覚えがありますが、「閏月（うるうづき）」と言われると、ピンとこない方も少なくないはずです。閏月とは、旧暦における考え方であり、2022年現在では利用されていません。

閏月について理解するにはまず、太陰太陽暦についてある程度理解を深める必要があります。太陰太陽暦とは、現在利用されている新暦の前に利用されていたもののことです。太陽太陰暦は、月の周期を物差としています。

新暦とは、現在使われている「太陽暦」のことを呼び、太陽の動きを物差とした暦です。太陽は、365.24219日で1周公転します。これをもとに1年を365日と定めているのですが、正確には1年で0.24219日、つまりおよそ4分の1日だけズレが生じてしまうのです。

そこで4年に一度の年を「閏年」として1年を1日長くし、ズレをなくしています。

閏月の仕組みや目的も、先ほどご紹介した閏年とよく似ています。月の周期と暦のズレを修正するのが、閏月の目的です。

旧暦である太陰太陽暦では、月の周期を物差に1月の長さを定めています。新月から満月、そして次の新月になって1周するまでにかかる時間は、平均で29.53日です。

そのため、1年分では29.53日×12回でおよそ354日となり、365日にはおよそ11日足りないことになります。このままだと3年でおよそ1カ月分ズレが生じてしまい、放っておくと日付と天候のズレがどんどん大きくなってしまいます。

そのため定期的に閏月を挿入して、期間のズレを修正していたのです。結果として、3年に1度は1年が12カ月ではなく13カ月になります。

閏月は、「閏○月」と表現します。例えば明治3年（西暦1870年）においては、通常の10月が終わった後に閏10月として挿入されました。

上記の理由から、太陽太陰暦ではどうしても年によって日付と天候がズレることがあります。そのため、農業従事者など天候と密接に関係して生活していた方は、「大寒」「立春」などの「二十四節気」を利用していました。

旧暦（太陰太陽暦）においては、定期的に閏月を挿入することで日付と天候のズレを調節していました。ただし、閏月が挿入される年は、単純に12月の次に1カ月分が挿入される（歳末置閏）と呼びます）わけではありません。先ほども少しご紹介しましたが、12カ月のどこかにちりばめられていたのです。

12カ月のどこかに閏月を挿入する方法を、「歳中置閏」と呼びます。歳中置閏では、以下の方法で閏月を定めます。

二十四節気では、1年を「立春」「秋分」など24の名称に分けます。それぞれの名称は「節気」と「中気」の2グループのいずれかに区分されます。

節気（季節の区切りを表す）	立春、啓蟄、清明、立夏、芒種、小暑、立秋、白露、寒露、立冬、大雪、小寒
中気（月名を定める）	雨水、春分、穀雨、小満、夏至、大暑、処暑、秋分、霜降、小雪、冬至、大寒

そして1カ月の中に節気と中気が1つずつ入り、交互に「立春、雨水、啓蟄、春分…」と続いていくのが二十四節気のルールです。しかし、およそ3年に一度だけ中気を含まない月が登場するため、そこに閏月を挿入します。

閏月とは、月の周期を物差に日付を定めていた旧暦において利用されていました。日付と天候のズレを修正するために、およそ3年に一度閏月を挿入するわけです。閏月の挿入場所は年末ではなく、二十四節気に基づいて定められます。

株式会社パンゲア/旧暦美人プロジェクトでは、西暦・旧暦併記の手帳をご用意しています。月の周期を感じられる作りとなっているため、日々の体調管理にぜひともご活用ください。