きゃりあ・ぷれす

りーだーず・ぷれす
「自分で何かをやりたい」「発信したい」と考える
『きゃりあ・ぷれす』読者による連載コラムです。
各担当者がそれぞれのテーマをに沿って、
思いを綴りながら、自らを成長させていく過程は、
共通の悩み・興味を持つ読者の皆さんにとっても、
共感を持ってお読みいただけると思います。
ご意見やご感想、質問などもお待ちしています。
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よーちゃん さん
HAPPY WORK みつけたい!

 

第33回
「身を置く場所」
この度、6年ほど住んだ日本橋から千葉の(九十九里浜の南端)実家へ引越し致しました。少し前までは、夜のBGMが蛙の大合唱でした。

都心での気ままな暮らしも快適でしたが、今の部屋が手狭になった事、一つ一つの暮らしを大切にしていきたい事、そして本当の意味での再スタートをしたいという気持ちから実家へ戻る事に致しました。

幸い、両親とも健在で(体力面では私より上かもですね)アクティブに動き回っています。
私には4歳下の自閉症と言う障がいを持つ弟がいますが(平日は生活ホームという施設:コチラも両親が中心になって開設しましたで生活し、週末に自宅に戻ってくるというスタイルです)週末だけでも弟と一緒に過ごして少しでも受け入れて、向き合おうという気持ちもあります。
昔はこの事実を受け入れる事ができずに、長い間苦しみました。

大人になった今、この様な思いでいるのは自分だけでない事、仲間が沢山いるんだって知った時から少しずつですが受け入れていけるようになりました。自閉症はその方により、違いがありますが、一般常識では考えられない行動を取ったりするのでその行動を目の当たりにする度に、「こういう弟がいるんじゃ、もう結婚は無理だろうな」とか、マイナスな感情になる事も正直あります。でも、基本的にはそれはそれでいいじゃないという「受け入れる」事はできているので以前ほどは苦しくないですね。

今後は、今やっている仕事とは別に一生をかけたライフワークとして、こういった兄弟のフォローをしていきたいです。
私もそうだったのですが、親に心配や負担をかけたくない、自分がしっかりしなくてはという気持ちが優先してなかなか自分の気持ちを表に現す事ができませんでした。
人前では明るく元気に振舞っていても常に重苦しい感情に覆われていた感じですね。私が長い間持っていたコンプレックスは「身長が低い」事だけでなく、「弟が自閉症」という事実からもきていました。

障がい者の家族というと一般社会から切り離された、「援助を受ける側」というイメージに襲われていましたが、本当に普通に一緒に仕事をしている仲間ももしかしたらそうかもしれない。でも、中々言い出せない。普段は言わなくてもいい。「言いたくなったときに聞いてくれる。」先ずは自分がそういう存在になれる様に気持ちを新たに進んでいこうと思います。

基本は明るく元気で、ファッションやグルメ、最新サービスなど好きな物は好き。でも家族や仲間を大切に思う気持ちだけは大切にしていきたい。もし電車などで困っている方を見かけたらさりげないサポート、そして笑顔を向ける事から始めようと思います。

同じ様な考えをお持ちの方とコミュニケーションを図る事ができたら嬉しいです。今までの自分の経験や、勉強して身に着けた知識や技術なども何かの役に立てれば幸いです。

一ヶ月間設備や環境の整った実家に身を置いてみて、ようやく再スタートする気持ちになれた様な気がします。