きゃりあ・ぷれす

りーだーず・ぷれす
「自分で何かをやりたい」「発信したい」と考える
『きゃりあ・ぷれす』読者による連載コラムです。
各担当者がそれぞれのテーマをに沿って、
思いを綴りながら、自らを成長させていく過程は、
共通の悩み・興味を持つ読者の皆さんにとっても、
共感を持ってお読みいただけると思います。
ご意見やご感想、質問などもお待ちしています。
みのむし さん
『これが私の生きる道?』〜山里暮らしで見えてきたこと〜
第2回
もうすぐ季節が一巡します
もうすぐこちらに引っ越してきて季節が一巡します。 夏のお盆の頃に引っ越してきて、紅葉の秋が来て、どんどん寒くなり、何度も雪が積もる冬が来て、そして、草木が一気に芽吹く春が来ました。そして、緑が日に日に濃くなる夏が来ようとしています。
のんびりしているように見える田舎の風景ですが、季節と共にどんどん変化しているのです。こちらのお年寄り達はとても働き者で、季節の仕事をど んどんこなしていきます。この季節にはこの種をまき、いつ収穫して、次はこれをまいて・・・というのが体にしみこんでいるのでしょう。何も知らない私は、お年寄り達がしている仕事を見て、種をまいたり、収穫したりしています。5月には、初めてお茶をつませてもらって、番茶を作りました。お茶の葉を炒って揉んで天日に干して、時々揉んで乾いたら出来上がりです。早速飲んでみると、とても香りのいいすっきりとした味わいでした。そして6月には初めて梅干を漬けました。6月は梅の季節だから「梅雨」と書いて「つゆ」と読むのかなと思いました。出来上がりが楽しみです。
自給自足には、まだまだ程遠い暮らしですが、少しでも野菜を作ってみると、それがどんなに小さくても大事に食べようという気になるし、買って食 べるときでも作る手間を考えたりするようになりました。何より、暮らしが季節と密接に結びついているのを感じます。改めて土がある暮らしはいいなあと実感しています。大阪にいたときはマンションに住んでいたので、なかなか土に触れる機会がありませんでした。畑を借りたこともあったけれど、車か電車で1時間かかるところだったので、だんだん足が遠のき・・・。今は、玄関をでればすぐに畑があるので、ちょっと様子を見て草を抜いたり、芽が出ているかを確認したりできます。虫に喰われたり、肥料不足で枯れたりとなかなか思ったように育ちませんが、何とか少しづつ収穫を楽しんでいます。
今までの仕事は事務や翻訳といったデスクワークばかりだったので、季節感を感じることはあまりありませんでした。季節を感じるのは、新入社員の 春ぐらい。後は気温の変化。それも、どこでも空調が効いているので、一歩建物に入ると、今の季節は何?ってことも多々あります。今の季節感いっぱいの暮らしは、なかなか贅沢なことなのかもしれませんね。
こんな風に田舎暮らしを満喫していますが、末っ子が来年保育所に入ったらどうしようかなと考えることもあります。田舎なので、お金を稼ぐための 仕事の選択肢は都会のように広くありません。私の知っているところでは、農業の手伝いやヘルパー、小さな工場のお手伝いなどでしょうか。こういった仕事には地域の人たちと知り合いになれるメリットがあるので、よそから来た私にはいい機会になるかもしれません。他には翻訳を考えています。こちらは、今までの経験も生かせますし、実際に在宅で仕事をしていたこともあるのでやりやすいかなと思うのですが、仕事の量の調整が難しいのが難点です。現に、在宅の仕事を辞めて特許事務所に勤めた理由の一つが仕事量の調整でした。在宅だと、仕事を断ると次の仕事がもらいにくくなることがありますし、無理をして受けたとしても、納期は絶対です。睡眠不足で子供の相手をするのもしんどい状態になったこともありました。在宅での仕事を再開するには、この辺の折り合いをどうつけていくか、自分の実力をどうやって上げていくかが鍵になりそうです。
でも、目下のところ目前に迫った夏休みをどう乗り切るかが最大の課題です。毎日お昼ごはんをきちんと作らないといけないと思うと、少々気が重い です。プールや川での水遊びに付き合わされるのは必至です。今から体力をつけておかねば・・・
それでは、今回はこの辺で。