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 風がひんやり、空が高く感じられる頃には、身体は早くも秋の準備に入っています。開放的だった夏から、涼しくなるにつれて骨盤がスウッーと閉まり出す傾向をもつのです。そこで今月は、そんな働きをスムーズにする、秋のメンテナンスをご紹介。朝起きてお布団の中で、或いは夜寝る前に、無理せず少しずつ、気持ち良さを求めて続けてみて下さい。

 全身を床に預けた感じを失わないように、足や腕を移動させる際には床に滑らせながら行うのが今回のポイントです。すると、余分な力を抜いて動かすことが、どんなにラクでスムーズなことかわかります。その姿勢に入る前の流れを味わうのです。膝を降ろす際には、却って足の関節の不具合や骨盤の左右差がぎこちなく、自分が頑張り、身体を強張らせて扱おうとしていることがわかります。でも足がどれだけ床に近づくかより、ここでも優先したいのは、上半身、背中がどれだけゆったり広く、床に任せたままでいられるかということ。できれば背骨を長くして、優雅に… どこに負担がかかっているのか観察できる余裕をもって…。

そして、仰向けに戻る毎に、股関節・鼠蹊部周辺が軽くスッキリと感じられ、解放された足が長く感じられると良いですね。

こんな身体の動かし方もあるのです。スウッーと伸びやかで、質の細やかな動き…。秋ならではの繊細な感受性…。

どうぞこの秋は、御自分の身体で、是非表現してみて下さいね。