きゃりあ・ぷれす

天職を探せ
『きゃりあ・ぷれす』編集部員が見てきたこと、
感じていること、皆さんにお伝えしたいことなどなど、
様々な編集部員のそれぞれの個性の視点から
世の中のことをお届けいたします。
vol.5
「日々、粛々と」
〜高尾山 登山〜
はじめまして。『きゃりあ・ぷれす』のデザインを担当していますグラフィックデザイナーの岩松です。『きゃりあ・ぷれす』を一新するという大役をまかされ、色々苦心しながらも目標達成いたしました。これからも『きゃりあ・ぷれす』をよろしくお願いいたします。さて、今回のエディターズ・アイでは、先日訪れました高尾山での出来事を書いてみたいと思います。
高尾山は都心からでも一時間ほどで行ける山としてとても人気が高い山だそうです。なんでも登山客は日本一を誇るほどと。登山は、小さい頃に父に連れられて行ったことや、小学校での遠足程度でしか経験したことが無かったので、前日は子どものようにドキドキしてしまいました。登山口の駅で友人と待ち合わせ、いざ出発となったのですが、登山道などまったく決めていなかったので何やらもめつつも歩き始めました。今回はケーブルカーに乗らず、頂上まで歩いて行こうと決めました。まだまだ、若いぞという自負の傍ら、運動不足が気になることもあるので、その辺りの問題を解消するためです。やはり登山客の方は多く、渋滞とまではいかないですが、周りの人のペースも気にしながら登るという感じです。
久々にたくさんの自然に囲まれるとやはり落ち着きます。ことあるごとに「ありがたいなぁ」とブツブツ呟きながらの道中です。私はグラフィックデザイナーという職業のおかげで文字への興味があります。途中、川のほとりで休んでいる時にふと思ったりしました。「川」の文字ってすごく川っぽいなとか、「休」の文字も「人」が「木」の横にいて休んでいてまさに体現しているじゃないかと、どうでもいいようなことを思っていました。ちなみに、「道」という漢字に「首」が使われているのは、その昔、未開拓地を進む時に先住民族の生首を魔除けに持って進んだからだそうです。そんなことを思いながら、細い登山道を歩いていると少し歴史が怖くなりますが…。
4合目辺りの分かれ道で、ちょっとした選択を迫られました。なだらかだが遠回りをするか、急だが近道をするかです。山登りはよく人生に例えられますが、おそらくこういった選択があるのも一つの要因ではないでしょうか。まだまだ、若僧の私ですが、それなりに色々な選択をしてきました。高校3年生の夏になんだかよくわからないけれど美大を目指す事になり予備校に通いました。その予備校で「君はデザインの方が向いてそうだね」と言われて、デザインの方向に進んだのですが、もしその時、「油絵が向いてるね」と言われていたらと思うと…思いは複雑です。ちなみに、昔に読んだ漫画の中のセリフで「高速道路ばかり走っていたら、道ばたに咲く花を見逃すぜ」というセリフがあったのを覚えています。いや〜、キザですね。 そして、急だが近道を行くことになったのですが、思っていたよりも登り応えがあり充実した感がありました。やはり、登山は腿が悲鳴をあげるくらいでないといけませんね。
やっと頂上に着くと、そこには登山道とは比べ物にならないほどの人だかりでした。山の場合、高ければ高いほど人口密度が増していくということなんでしょうか。なんだかおかしな話です。なので頂上はささっと過ごして、実は一番の目的であった、「高尾山ビアマウント」へ向かいました。「高尾山ビアマウント」は高尾山の中腹にある会場でビールやバイキングをいただけるという魅力的なイベントです。登山客日本一の要因は実はこれではないかと睨んでいます。会場に着くとやはり長蛇の列でしたが、仕方ないと並び、苦戦しながらもキンキンに冷えたビールとバイキングをいただきました。満足です。写真は頂上から会場へ向かう途中にいた天狗の像なんですが、某お笑い芸人さん(大繁盛焼肉屋経営もしている)に似てたので撮ってみました。
翌日は、案の定激しい筋肉痛に見舞われゆっくりとした動きしかできないような状況でした。それがまた快感です。豊かな自然や、気持ちいい運動(またはビールの炭酸)などたくさんの刺激を受けると不思議ともの作りへの意欲が湧きます。ずっと机の前に座っていても思い浮かばないようなことも、考えることができたりします。そして、まだまだ体験していないことがあると思うともったいないような気がして、どんどん活動的に動こうと思います。スカイダイビングなどにも興味があるので実現できましたら、ご報告させて頂きたいと思います。