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旧暦美人ダイアリーのできるまで

2010年版 その1

「旧暦美人ダイアリー」の2010年版は、サイトでご紹介しているようにいろいろ内容的に充実させています。

また、今回の特に新しい試みはカバーの素材です。
従来のオーガニック混紡コットンに加え、和紙からつくった布を採用しました。

この素材との出会いは、今年2009年)2月に開催されたギフトショーの
備後撚糸さん展示ブースでのことでした。和紙からつくられたということには、もちろん興味をもちましたが、いちばん惹かれたのは、その風合いでした。

やはり布とは全く違います。これまで感じたことのない、シャキッとしているけれどしなやか、カラッとしているけど優しい、少し光沢があるけれど落ち着いている、凹凸感はあるけど手になじむ…といった相反するものを自然の併せ持った質感です。

これをカバーにすることができないか、その際、柄プリントはどのようにするか、また以前も登場しているアパレルチームの土居ちゃんにいろいろ相談して、なかなかいいカバーをつくることができました。

この和紙からつくった布は、広島県の備後撚糸株式会社さんが新しい取り組み
として7年をかけて開発された素材です。
今回その大切な素材を快く分けてくださいました。ありがとうございました!

備後撚糸株式会社


2008年度版旧暦美人ダイアリーのできるまで
旧暦美人ダイアリーは『きゃりあ・ぷれす』身体感覚講座から生まれました。
2008年版の旧暦美人ダイアリーがこの世に生まれるまでのストーリーをご紹介します。 語り手はメールマガジン『きゃりあ・ぷれす』の発行人 宮崎です。

その1 その2 その3 その4 その5 その6 その7 その8

できるまで その1 「身体感覚講座」
このダイアリーには長~いお話があります。
それをハショッテ少しずつご紹介していきたいと思います。 私たちが10年近く前から発行しているメールマガジンに『きゃりあ・ぷれす』というのがあります。仕事と社会のこれからを考えるというテーマで、全然利益につながらないながら、細く長くやっています。 その活動から身体感覚教育を進める松田さんに出会いました。 そのご縁で5年くらい前から、『きゃりあ・ぷれす』主催で身体感覚講座の定期開催を始め、毎月1回松田さんが、その季節ごとの身体を整える方法をみっちり教えてくださっています。 この講座は、野口整体と古代ヨーガをベースに松田さんが独自に開発した内容です。 毎月、いつもはほとんど気にもとめない内側のもの、自分の本当の身体感覚にふれて、4~5時間かけてゆっくり身体を整えていきます。 でもこれ、実のところ言葉ではほとんど説明不能。ただ、はっきり言えるのは、講座の後でみんなで食べる恒例の台湾料理や生ビールとかが、いつもとは全然ちがう美味しさだということです。
是非いちど体験してみてください。 ご案内はこちら とにかくそこからこのダイアリーの企画は生まれたのでした。
ちょうど1年くらい前のある日のことです。

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できるまで その2 「旧暦美人のすすめ」
身体感覚講座には、いろいろな人が集まります。
その中に私の友人の編集者、包山さんがいました。
彼女は、講座では漠然とつながっていた身体感覚と旧暦とをはっきりした形でつなげ、 「旧暦美人」というキーワードを生み出しました。
そして『旧暦美人のすすめ』という本を企画し、今年3月に東洋経済新報社から出版の運びとなりました。 この本の企画し際して、監修の松田さん、包山さん、そして私でいろいろ話していました。 この話のなかから「旧暦美人ダイアリー」の発想が出てきました。 「本には詳しく書けるけど、実際の日付とフィットさせることはできない。その時期に合った本の内容を少しずつちりばめたダイアリーがあるといいね」 「1年間の身体や心の動きのサイクルが、月の満ち欠けと関連しているかもしれないので、自分でチェックしながら、そんなことがわかるといいね」 「本の『旧暦美人のすすめ』と「旧暦美人ダイアリー」をコラボレ-ションでつくろうよ」。 2007年の7月のことでした。

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できるまで その3 「松田さん」
「旧暦美人ダイアリー」には、毎月ひとつずつ「Bijin-Column」を記載しています。このコラムは、松田さん監修の本『旧暦美人のすすめ』からその月に合った内容をピックアップして、編集したものです。そして松田さんに最終チェックをお願いしました。 松田さんのご紹介
松田恵美子(まつだ えみこ)
身体感覚教育研究者。日々の動作や日本文化における型などを感覚からひもとき、日常生活にいかせる知恵として活用することで、自分のからだを自分で育む姿勢を指導。学校教育での教材化の研究協力にも携わる。『きゃりあ・ぷれす』主催「身体感覚講座」講師。共著に「自分という自然と出合う」(講談社)、「おとなの自然塾」(岩波アクティブ新書)。 松田さんとは、6年くらい前に出会ってから、主に身体感覚講座や、
その後の恒例のごはん会を通じていろいろお話をしてきました。 講座では、身体のこと、気の流れなど、季節に合わせた説明があります。
そのお話から、私はいつも目からウロコのことを知らされます。 たとえば「身体のどこかを整えようとしたら、それとつながっているいくつかのポイントで、できるだけ遠いところを相手にする」とか 「人のどこかの部位を手当てしてあげようとしたら、自分のその部位を内側から観て、それを整えようとすると相手も整う。つまり人にしてあげることは実は自分が恩恵を得ることにつながる」とか 「生きものは注目してあげたところが育つ。植物だってそう。人間の場合、いつも悪いところに注目しているとそこが育ち、いいところを注目しているとそこが育つ」とか・・・ それを身体の有り様で証明してくれるので、とても納得させられます。
こうした言い方が正しいかどうかは、わかりません。
もしかしたら松田さんに「そうじゃなくて・・」と怒られるかもしれませんが、これは私がとらえたことなので、許してください。 イケイケドンドン、相当モダニストだった私が、この6年で結構変わったと思います。(ちょうど世紀の変わり目と符合していたということもあるのですが・・) でも松田さんは全然教祖っぽい人ではありません。意識してそうならないようにしているようです。だから講座以外の時は、本当にいい友人です。それで、私は松田先生でなく松田さんと呼ばせてもらっています。 身体感覚のことを文章で表すのはなかなか難しいことです。「Bijin-Column」では、その中でも伝えやすいものをピックアップしてご紹介しています。
松田さんからひとこと
本だけでなく、ダイアリーもと思ったのは、自分で毎日使えるものが欲しいなと思ったからです。
月の満ち欠けや、旧暦にあらわれた1年の季節の移り変わりに自分の心身の状態を照らしあわせながら、自然のリズムを読みとってゆく。
毎日、何回も開く手帳なら、そんな習慣も容易に身につくに違いありません。
とかく「からだ」といえば私達は自分の思惑通りに動いてくれるものと思いがちです。 でも、腹痛だって、頭痛だって、生理だって、妊娠だって、突然やってきます。 自分の願や意志とは無縁のように、からだが勝手にやってくれている営みです。つまり、からだは自分自身でありながらも、一番自分の思い通りになってくれない側面を実は持っているわけです。 そして、私たちはそういう自分のからだと一生付き合わざるを得ない!
ならば、仲良く、気持ちよく!と日頃私は考えています。
からだを全て自分の意志でコントロールしようとするのではなく、からだの自然な動きや働きにも何をやろうとしているのかなぁ?と注意を払って、聞く耳を持ってあげたほうが、平和に暮らせるからです。 からだだって、やみくもに腹痛を起こすのではなく、ちゃんと持ち主に対して言い分があるのでしょう。周囲の自然環境に適応し、持ち主の生命力を十分に発揮するために、「自然の理」にかなった筋道を示していることが多いのです。 特に女性なら、生理の波やそれに伴う感情の起伏などが、周囲の環境や置かれた状況によって左右されているのを何となく勘付いているかもしれませんね。そして、心身の調子が良いときには、それが月の満ち欠けのリズムにも呼応していることにも気が付くかもしれません。 自分の内側の自分なりの自然なリズムが読み取れれば、もっと上手に自分のからだと付き合うことができます。勉強や仕事などにおいても、ペース配分を考えたり、予定を立てやすくなります。 そして何より、自然界のリズムと自分のからだのリズムを照らし合わせて観察してみようかなと意識すること自体が、心身の活性化という思いがけないプレゼントをもたらせてくれると思っています。 ま、難しいことはともかく、フッと月を見上げたり、風の流れを感じたり、道端の花の香りを感じたり・・・。このダイアリーを持つことで季節の移り変わりと共に、自分の心身の微妙な変化を見守れる余裕が愉しめるようになったら・・・それはとてもステキなことだと思っているのです。

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できるまで その4「かわうそ@暦さん」
「旧暦美人ダイアリー」の旧暦についての監修をお願いしたのが、人気サイト「こよみのページ」を主宰していらっしゃる「かわうそ@暦さん」こと鈴木充広さんです。
鈴木さんとは、『旧暦美人のすすめ』の本の旧暦監修者として、去年の暮頃
初めてお会いしました。 鈴木さんプロフィール
鈴木充広(すずき みちひろ)
第五管区海上保安本部下里水路観測所長。天文、暦に詳しく、暦に関する専門サイト「こよみのページ」を主宰。著書に『暮らしに生かす旧暦ノート』(河出書房新社)がある。 初めてお会いした時も、その後お会いした時もそうなのですが、鈴木さんに暦についての素朴な質問をひとこと投げかけると、期待した10倍20倍の内容の答えが返ってきます。
暦のことなら何でも知っている、その周辺のいろいろな博識が溢れ出るという感じです。海上保安庁と聞くと、あの「海猿」のイメージかというと全くちがって、天文に関する研究者でいらっしゃるのです。
天文から暦へという流れのようです。 書かれたご本の『暮らしに生かす旧暦ノート』は、最近増えつつある旧暦を扱った一般向けの本の中で、一番ニュートラルにクールに書かれています。
他のものが旧暦こそ一番というスタンスであるのに対し、鈴木さんの本には、季節の流れと日付設定のあり方について、暦を時計になぞらえてこんな風に説明しています。 「西暦・・正確に24時間の時を刻むが、常に1時間進んだままの時計。
  旧暦・・日によって、30分進んだり、30分遅れたりする時計。」 という感じです。でも旧暦の記述は詳しく、最も正確だと思っています。
その鈴木さんに今回のダイアリーも監修していただいたので、とても安心しています。
鈴木さんからひとこと
こんにちは、かわうそ@暦こと鈴木です。 「こよみのページ」宛にメールを送ってくれた方への返信は、いつもこの挨拶から。 と言うことで、書き慣れたいつもの挨拶から始めさせて頂きました。
旧暦美人ダイアリーとの関わりは、「旧暦美人ダイアリーができるまで その2」に登場なさった『旧暦美人のすすめ』の編集者、包山さんと知り合ったことから始まりました。たしか包山さんから暦についての質問のメールを頂いて、「こんにちは、かわうそ@暦・・・」といういつもの書き出しで返事を送ったところからやり取りが始まったと記憶しています。 宮崎さんとは包山さんからの紹介でお会いしたのが始め。まるで友達の輪ですね。 この出会いがきっかけとなって『旧暦美人のすすめ』そして『旧暦美人ダイアリー』の制作に当たって、その暦に関する部分についてお手伝いすることとなった次第。それまで全く繋がりの無かった方々と知り合い、物作りにいくらかでも参加出来たことは楽しい体験でした。出来上がったダイアリーは実用的で、カバーの手触りもよく、個人的にも便利に使わせて頂けそうです。 昨今は、日本の伝統的な生活様式が見直されるようになり、その流れの中で明治改暦以前に使われていたいわゆる旧暦も脚光を浴び、旧暦ブームと呼べるほどになりました。
ただその旧暦ブームはどうも上滑りで、本当の旧暦の姿を知らないまま「昔はよかった」という雰囲気で語られることが多く、その点が残念で、ことある毎に  盲目的な旧暦礼賛ではなく、旧暦というものの成り立ちや仕組み、
  長所と短所といった点をしっかり知った上で活用して欲しい と言い続けています。
幸いなことに包山さん、宮崎さんともそうした私の考えを理解してくださる方でしたので、『旧暦美人ダイアリー』作成についても気持ちよくお手伝いすることが出来ました。 自己紹介で「趣味は暦の話です」といえば、怪訝な顔をされること間違い無しです(私の実体験)が、『旧暦美人ダイアリー』を手にとられる方がいて、その幾人かがこのあやしい(?)暦の話に興味を持ってくれれたらいいなと密かに願う私です。 暦の話が気になるようになった暁には、「こよみのページ」にお越しください。
お待ち致しております。 かわうそ@暦こと、鈴木でした。

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できるまで その5 「ナオちゃん、山ちゃん」
旧暦美人ダイアリーができるまで その2 でもご紹介した『旧暦美人のすすめ』という本のこと。この本は、私の中学時代からの友人、包山奈保美さん(ナオちゃん)が企画・編集し、私たちの会社を卒業してフリーランスになった山崎義高君(山ちゃん)がライターとして参加してでき上がりました。 山ちゃんは、パンゲア在籍中から松田さんの身体感覚講座に参加していて、ライターとしてのテーマも「身体感覚」と「食」の分野としています。彼の独立第一弾の仕事が、この本『旧暦美人のすすめ』でした。 『旧暦美人ダイアリー』のBijin-columnと、旧暦の豆知識のベースをつくってくれたのが、ナオちゃんと山ちゃんです。
このベースがあったおかげで、『旧暦美人ダイアリー』をつくることができたと思っています。
ナオちゃん、山ちゃん、ありがとう!

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できるまで その6 「Yくん」
「旧暦美人ダイアリー」の中ページのイラスト・デザインと布カバーのテキスタイルデザインを担当したのは、パンゲアのクリエイティブスタッフ、Yくんです。
彼は、前職の時に、パンゲアに在籍する別のスタッフの紹介で身体感覚講座に参加したのがきっかけで、パンゲアに入社しました。これも身体感覚講座がとりもつ縁です。
直接お客さまにお届けする商品のデザインというのは、広告やパンフレットなどのデザインが中心のグラフィックデザイナーにとっては、ちょっと特別な感じがあるように思います。
Yくんからひとこと
身体感覚講座に参加したことがご縁でこの旧暦美人ダイアリーの制作に関わることになりました。
制作する上で工夫したポイントは、つかい手が日々の生活で月を想い、感じれるように配慮したところです。
全体のデザインは月光をイメージしたものにし、中面のイラストは自然の神秘をテーマに描きました。 また、カバーを布製にしたことで、親しみやすさを表現できたと思います。
このダイアリーで多くの人に月の影響を感じ生活していただけたら幸いです。

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できるまで その7 「土居ちゃん」
布でダイアリーカバーをつくろうとしたとき、紙に印刷することが中心のグラフィックデザイン分野の人間にはわからないことがたくさんあります。
テキスタイルデザインのこともそうですが、実際にオリジナルプリントの生地をつくって、それを縫製してカバーにするには、芯地や裏地や、生地のはじを処理するパイピングテープなどが必要だったりします。 本当のアパレル製品では、型紙やボタンやファスナーや、もっともっとたくさんの要素を決めなくてはならないのですが、ダイアリーカバーのようなものをつくるにも、アパレル分野の知識とノウハウが必要になってきます。 それをサポートしてくれたのが、パンゲアのアパレルプランナー土居一隆くんです。土居ちゃんは、アパレル部門の受注プロジェクトやパンサラッサブランドの企画・生産を担当しています。
ついでながら、私たちのコミュニケーションデザインの仕事で、写真のモデルになってくれたこともあります。
土居ちゃんからひとこと
皆さんはじめまして!
アパレルプランナーの土居ちゃんです。
パンゲアでダイアリーを発売すると小耳に挟み、こりゃひと肌脱ぎたい!
ということで、制作に携わりました。 ダイアリーは毎日使いますから、ちょっとしたことでも気になりますよね。
試作を何度も繰り返しましたよ。カバーの遊び(余裕)の持たせ方、まさにミリの世界です。(かっこよくないですか!?)
芯地も手に馴染む硬さのテストをしました。柔らかすぎも、使いにくいし。厚い芯地をはったり、薄いものを2枚重ねたり試行錯誤です。
本当に楽しかった~ 
実際には縫製をして頂きました、工場の方に感謝感謝!です。 こうして色々な人々の手を借りて制作できたこと、大変嬉しく思います。
物作りって本当に楽しいもんですね~
ってこの業界の門をたたいて早23年!ですが、初心と変わりません! 皆さんこの旧暦美人ダイアリーを是非使ってみてください。そして来年、再来年と続けて頂ければ、きっとこのダイアリーの良さに気付いてくれるはずです。

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できるまで その8 「青森コロニーさん」
「旧暦美人ダイアリー」も、「WITH KYUUREKI CALENDAR」も、印刷・加工はコロニー印刷さんというところにお願いしています。
コロニーさんは、社会福祉法人です。青森の福祉工場などで印刷・加工の仕事を行ない、障害者の自立をサポートしています。 ダイアリーやカレンダーをみなさんに拡げていくことで、ほんのに少しでもお役に立っていると思うと、ちょっと嬉しくなります。

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