新しい政権では、まだまだ曖昧な部分を残しながら、「Co2,25%削減」
「コンクリートから人へ」「アメリカとの新たな連携」「東アジア共同体構想」など、
これまでとは違うスローガン、方向性が示されています。
鳩山首相は当初、来年も事業仕分けをするかという問いに対して、
来年度はムダはなくなるはずなのでその必要はないという主旨の発言をしていたましたが、
仕分けの現場を視察後、来年度も行なう方向に発言を変えたということです。
本当のところ、方向性や指針があってこその事業仕分けなのではないかと思うのです。
もちろん今回とはスタンスややり方が変ってくるでしょうが、
各省で大臣、副大臣など政治家主導で計画された施策とその予算を、
方向性はどの程度合致しているか、全体の国の予算の中でどうプライオリティを
つけていくかについては、当然十分検討されなくてはいけません。
その過程の第一段階を、国民にオープンにすることは、
今後どのような政権になっても必要だと思います。
そこでのナマのやり取りに接することは、
行政や政治を市民にとってぐっと身近なものにすることは、
間違いないと思いますし、馴れ合いやつくろいは白日のもとにさらされて、
通用しなくなることが期待できます。
お偉い学者の先生たちも、いざ自分の領域まで踏み込まれると、大変な騒ぎですが、
科学や学問といっても決して聖域ではないことを示したことは、
なかなか意味があったと思うのです。
縮んでいく国家予算という今後の状況の中で、
いかなる領域でも「選択と集中」を図っていかなければ、
国自体が生き残っていけないという事実認識を、
どんな偉い方々ももってほしいものです。
以前「天職を探せ」にご登場いただいた山下景子さんから、
2冊のご本を送っていただきました。
どちらもとても心豊かになる日本語の数々を取り上げたものですので、
ぜひみなさんも、アマゾンや本屋さんでのぞいてみてください。
「恋色の日本語」 PHP研究所
人の心を恋色に染め上げる珠玉の日本語が49収められている美しい装釘の本です。その中から私が特に気に入ったことば2つをご紹介します。
「はぐくむ」親鳥が羽でひなを包む様子を表す言葉だそうです。「育つ」は「巣立つ」が語源だとか。同じ「育」という字ですが、大和言葉ではそれぞれ少し違ったニュアンスなのがおもしろいですね。
「許し色」昔は濃い紫や深紅など禁色という色があり、それをぐっと淡くした色なら、一般の使用が許されたとか。そうした色をいうのだそうです。
「思いやりの日本語」 青春新書
サブタイトルには「日本人の心を伝える」とあります。日本語の中には、欧米の言葉には訳しがたい特有のニュアンスのある言葉が沢山あります。
まさに、日本語には日本人の心が宿っているといえるでしょう。
「ご縁の日本語」「癒しの日本語」「祝福の日本語」「お詫びの日本語」「感謝の日本語」と5つの章それぞれに30〜40の美しい日本語が紹介されています。
日々の暮らしの中に積極的に取り入れて、大切に受け継いでいきたいものです。