2015.12.24発行 vol.390
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発行人の気まぐれコラム 4150402

◇ next・近代。脱・明治

その17 「自然豊かなちっぽけな島国」に住む自分たちの幸運に感謝し、 誇りと気概をもつ。

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[私たちがすぐできること。バカ殿の暴走に、まずは選挙でNO!]

私は今、大変な危機感を抱いています。
もともとこの「気まぐれコラム」をスタートしたのも、何ともいえない胸騒ぎからだったのですが、その今年4月のスタート時から以降、ますます世の中は破滅に向かって進んでいる感が強くなる一方です。

私たちの足下でも、世界でも。

足下では安倍政権がメチャクチャなことをして、それを止められる者が誰もいません。
バカ殿のやりたい放題の暴走をいさめる者すらいない与党のテイタラクぶりを見ても、自分たちの損得ばかりで離合集散をくりかえし、党内事情だけではっきりした主張もできない野党の世の中に対する危機感欠落ぶりを見ても、ちょっと絶望的になってしまいます。

とはいっても、何がなんでもバカ殿の暴走だけは止めなくてはなりません!
もちろん若者たちの活動には大きな希望をもっていますし、政権がどうあれ、ひとつずつまともな方向へ実践を進めている方々の地道な活動にも、大きな希望を抱いています。
さらに! 積極的に選ぶ人材や政党がなくても、とにかく真逆方向の暴走を止めるためには、まずは選挙でNO! をつきつけなければならないと思っています。それは、特別な活動をしなくてもできます。そのためには、政権の選挙対策としての様々な目先のバラマキや人気取りに惑わされないことが非常に大切です。どれも本質的なものでない上に、私たちの税金をいかにも政権が出しているかのようにバラマクだけなのです。
目先のバラマキやゴマカシに振り回されず、本質的な危機を見据えて、バカ殿の暴走にNO!
ぜひともそんな有権者の賢さが求められると思います。
バカ殿のやりたい放題の暴走を止められるのは、私たちしかいないのですから。

そして世界。昔のように宣戦布告するのが戦争という時代は終わりました。今はもう、テロと呼ばれる側とテロと呼ぶ側の戦争が始まっています。どんな戦争もそうですが、どっちもどっち。今の戦争は、テロと呼ぶ側が過去から現在までしてきたことのツケなのです。

くわばら、くわばら。
同じ砂漠発祥で聖地も同じくする、同じ一神教同士の近親憎悪に、私たちは決してつき合うべきではありません。それこそ「昼あんどん」を決め込んで、どちらにも組みさないからこそできることをしていくことが大切なのだと思います。

それ以外にも、西欧近代の限界はさまざま見えています。
このまま近代信奉の成りゆき任せでは、大変危ない。それが私の身体と感覚からの声です。
では、どんな社会が今後に希望がもて、安心できるものなのでしょう。
そのイメージを少しでも明確にできればとの思いで書き始めたのが、この「気まぐれコラム」です。

 

[「自然豊かなちっぽけな島国」に住む自分たちの幸運に感謝し、誇りと気概をもつ ]

これまでのコラムでは、

  • 食料の自給率を上げること
  • 脱原発と自然エネルギー活用ノウハウの徹底的研究開発と実践
  • 科学の限界を知り、上記2項目に集中した改善・改良・工夫を徹底すること
  • GDP・経済成長神話からの脱却
  • 生まれた場所の再評価と活用
  • 海外とのつきあい方は「昼あんどん」

などなどの方向性のイメージをお話してきました。

その途中で葛藤を感じたり、矛盾を感じたりすることは、幸いなことにありませんでした。
むしろ、こんなにはっきりしているのに、なぜ真逆のことが進行しうるのかとう疑問が、書き始めた当初よりずっとずっと強まった感があります。

そして、もしこれまでのコラムで書いてきた方向がいいと思う人々が多数であれば、そのためには、まず「『自然豊かなちっぽけな島国』に住む自分たちの幸運に感謝し、誇りと気概をもつ。」ことこそ大切なのではないかと思いました。

まず「自然豊かなちっぽけな島国」というのがキーワードです。
この環境なくして私たちのアイデンティティはありえません。

ユダヤの人々は、母なる地を追われても2000年もの間、環境に頼ることなくユダヤ教やヘブライ語をつなぎながらアイデンティティを保ち、ついにイスラエル建国まで強引に持ち込みました。
けれども私たちは、日本列島のこの環境なくしては、決して長きにわたってアイデンティティを保つことはできないでしょう。それぞれの場に同化して消えていってしまうだろうと、私は思います。
「ちっぽけ」であることの幸運をちゃんと認識すれば、大国になりたいなんて無意味な価値観をもたずにすみます。

そして、「誇りと気概をもつ」というのが、もうひとつのキーワードです。
今「誇りと気概」なんて言葉、ほぼ死語なのではないでしょうか。
けれども、今回書いてきた方向性を目指し、私たち持ち前の勤勉さ、創意工夫力そして気概をもって進めば、必ず「別品」で誇りがもてる社会、そして自分になれるはずです。
これは、地方と中央の関係でも同じです。いつまでも中央のおこぼれ頼みでは、「別品」な故郷はつくれません。ここにも誇りと気概が必要です。

そういうものがホンマものの「誇りと気概」です。
なれもしない大国になりたくて、むしろ危険を高める武力をもち、身近な国に肩ひじを張るのが「誇りと気概」なんかじゃ決してありません。
それは弱虫のすることではないでしょうか。

・・・とここまで書いて、「next・近代。脱・明治。」のシリーズは、ひと段落としようと思います。
まだ、医療や教育など、大切な、そして書きたいテーマが残っていると思っています。
それらも、また近い内に。
また、これまで書いてきたことの実践者の方々のレポートも、今後していければと思っています。
とりあえず、毎回長文申し訳ありませんでした。

ご意見・ご感想を心よりお待ちしております。 ━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━

2015年12月17日 『きゃりあ・ぷれす』発行人 宮崎郁子

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